ボーイング747の初飛行カバー(但し帰路)

1970年に初就航した、ボーイング747。
「ジャンボジェット」の愛称でも親しまれていた飛行機です。
一時期は日本の空を数多く飛んでいたのですが、燃費の良い航空機の登場や大阪の伊丹空港では使用できなくなったという悪条件が重なり、日本では政府専用機として使われるのみ、そして海外の航空会社が日本に乗り入れた際に見かける程度になってしまっています。

最初に定期便で運航したのは、アメリカのパン・アメリカン航空(通称:パンナム)。
ニューヨーク・ロンドン便で使われたのが最初になります。
その時の帰りの便の初飛行カバー(FFC)を入手しました。

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しっかりと、到着印も押されています。

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封筒に書かれている「YOUNG AMERICA」という愛称も触れておく必要があります。
パンナムが最初にボーイング社から受領したボーイング747(機体番号:N736PA)は、最初「Clipper Victor」という愛称だったものの、「Clipper Young America」に変更されました。
ところが1970年8月2日にハイジャックされキューバまでたどり着くことに。この事件をきっかけに、愛称を「Clipper Victor」に戻すことになります。
そして、この機体は悲劇の最後を迎えることになります。1977年3月27日、スペイン領のカナリア諸島のテネリフェ国際空港でKLMオランダ航空の航空機と滑走路で衝突し、双方で583名が亡くなる事故を起こしました。相手側の航空機も、同じボーイング747型機。
多くの人数が搭乗できる事が裏目に出て犠牲者も多くなり、今でも最大の犠牲者を出した航空事故として記録されています。

そして、「ジャンボ」という愛称について。
19世紀にイギリスで動物園やサーカスで活躍していた象の名前から採られていて、最初はボーイング社は鈍重なイメージから否定して「スーパーエアバス」という名称を使っていました。後に、エアバス社の登場もあり、ボーイング社も「ジャンボ」という愛称を使用するようになりました。

このカバーで私の一番気に入っているのは、貼られている切手。

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皮肉なことに、コンコルドを描いた切手を使用しています。
1969年にイギリス発行の、コンコルドの原型機の初飛行記念切手のうち4ペンス切手を貼っています。

この当時は、高速で飛行できる超音速機と、多くの人員を輸送できる超大型機が将来の旅客機の主流になるという予測のもと、航空機開発が進められていましたが、結局は超大型機が主流になる事に。
超大型機の席を埋めるために、安い料金で多くの人を乗せる流れが生じて、その恩恵で現在では空の旅が手に届きやすくなっています。

この切手を選んだ人は、先のことまで考えて貼ったのか、それとも単なる皮肉で貼ったのか想像してしまいます。