珍地名の切手

4月のトピカル展にも出品した、「切手の切手」のコレクションを整理していたら見つけました。
1979年発行のヨーロッパ切手。この年は「通信」をテーマにしていて、「切手の切手」が比較的多く発行されています。
その中のオランダ切手を眺めていて、ニヤッとしてしまいました。

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それは、右側の切手。
上の画像ではよく分からないので、一部分だけ強調していきますと、

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切手の下に「SCHEVENINGEN RADIO(スヘフェニンゲン ラジオ)」と書かれています。
ひとまず真面目に書いておきますと、スヘフェニンゲンはオランダ西部のデン・ハーグに位置する北海沿岸のリゾート地です。また、1892年には世界スケート連盟が創設された場所でもあります。
図案の「ラジオ」というのは、私たちが普通に聴くラジオ放送のことではなく、船の安全な航行のために陸地と更新し合うための通信局という意味合いになります。
切手自体は真面目な通信をテーマとしていますが、これからぶち壊します(笑。

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「スヘフェニンゲン」の地名、昔からの日本語読みである「スケベニンゲン」と言った方が多くの方(特に男性)は思い出すのではないでしょうか?学生時代の休み時間に、地図帳片手に(日本語にしたら)変な地名を探していた方は少なからずいるはず。その中でも、探されるトップクラスの地名ではないでしょうか?
地名の語感から、厭らしい妄想を抱いている方へ嬉しい情報としては、近隣にヌーディスト専用のビーチもあるそうです。

最後に、郵趣的な話を。
「スコット」カタログでは、「スヘフェニンゲン」という表記で探そうと思っても見つかりません。

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手持ちの「スコット」カタログの都合で、2005年版のモノクロ時代の古い物であることはお許し下さい。
表記が変わっていなければ、切手そのものの図版はありません。「スコット」ではお約束の、1枚だけ紹介して他の図版は省略という採録方針の中に埋もれています。(右側のA186は別なセットの切手の図版)

※この記事は、私の所属団体の「日本郵趣協会鹿児島支部」のブログにも同時投稿致します。