華麗なる撤退

最近、カメラに関するニュースが幾つか出ていますので。ちょっとだけ意見を。
趣味でカメラを使っていない「普通の人」がデジカメを使うのは至極当たり前のことで、(デジカメと比べると)面倒な銀塩には戻らない(戻れないかもしれないが)でしょう。
それに「会社」という組織としては対応していく義務がある訳です。それに対応できない、仮に対応できたとしても収益を出せない会社は去る事が必要ではないでしょうか。
そんな現状から、色々な動きが。私も公私ともども興味があります。
フィルムカメラ製品のラインアップ見直しについて(ニコン)

フィルムカメラ市場が急激に縮小する中、コンパクトデジタルカメラは普及率も高まり、今後はより高機能、付加価値の高い製品が求められております。また、デジタル一眼レフカメラにおきましては、今後はフィルム一眼レフカメラやコンパクトデジタルカメラからの買い替え需要などの拡大が見込まれ、より高性能な新製品の発売が期待されております。
このような市場環境の中、お客様のご要望により迅速に対応するために、デジタルカメラ事業に一層の経営資源を集中し、フィルムカメラ製品のラインアップを見直ししてまいります。

カメラ事業、フォト事業の終了と今後の計画について(コニカミノルタ)

昨今のデジタルカメラにおいては、CCD等のイメージセンサー技術が中心となり、光学技術、メカトロ技術など当社の強みだけでは、競争力のある強い商品をタイムリーに提供することが困難な状況になってまいりました。
(中略)
歴史ある銀塩写真の市場は、世界的なデジタル化の進展により、その市場規模が急速に縮小しております。
※文章の一部を修正しています。

このような動きは、「時代の流れ」であって、仕方ないことです。
間違えてはいけない事は、会社という組織は私たちユーザーに向けて仕事をしていかなければならないのは大前提です。しかしながら、「儲け」を出さなければならない為に存在しています。でなければ単なる慈善事業ですから。
特殊な事情が無い限り、「儲け」が出ない事業を続けていくのには無理があります。人間が動く、物が動く事は「お金」なのですから。
先を見込んで、この先「儲け」が出そうでないと判断すれば撤退しなければならないのですが、撤退するという「踏ん切り」を付けていくためにはかなりの決断が必要になってくると思います。業界は問わず大方の会社は「踏ん切り」がつかないままズルズル引っ張っていって、最悪な状態で終焉を迎えていっているのではないでしょうか?
特に、コニカミノルタの銀塩を含めた写真事業の撤退には、時代の流れと経営陣の英断を感じました。私もコニカ時代に発売された、ヘキサーというマニアックなカメラを使用している立場なので、複雑な気持ちを感じることはあります。
私が凄いと思ったのは、コニカミノルタはただ「止める」のではなかったというところです。ちゃんと「後始末」まで考えていました。

※コニカミノルタのプレスリリースの抜粋です
1.カメラ事業について
(中略)
ソニーは今後、「αマウントシステム」に準拠し、同システムと互換性を持つ、新たなデジタル一眼レフカメラの開発を加速し、今夏の発売を目指します。
また、これまでお使いいただいているコニカミノルタブランドおよびコニカブランド、ミノルタブランドのカメラ・レンズなどのアフターサービスは、ソニーに委託いたします。

2.フォト事業について
(中略)
ミニラボについては、本年度末までに生産を終了しますが、メンテナンス・アフターサービスは、お客様にご迷惑のかからないように、ノーリツ鋼機株式会社等へ委託し、サービスを継続してまいります。*3
上記の計画にあわせ、販売体制につきましては、お客様への対応を考慮しながら、地域の状況に応じて段階的に販売会社の統廃合を進め、07年度上期末までにすべての営業活動を終了致します。

販売会社の営業活動については、自社の製品が消えるため仕方ない部分はありますが、今まで作ってきた物についてはとりあえず責任を持っているのではないでしょうか?
カメラ事業のソニーへの移管について、憂慮を持っている方はいるかと思いますが、自社で扱うのではなく、現時点でコニカミノルタより(新製品での話で)カメラを売っている、「それなりのシェア」を持っている会社に頼むというやり方には私は賛成です。
ソニー側から見ると、カメラ修理の技術者を持てる訳ですし、コニカミノルタ側では今まで持っていたカメラ修理の技術者を捨てずにかつ今まで得ていたユーザーの面倒を見れるわけですから。
京セラが、コンタックスブランドのアフターサービスに関しては自社で行っているのとは、面白い対比になってきますね。
写真現像(DPE)の機械も然りですね。同じ地域にあるメーカーを選んだコニカミノルタは面白い会社だと思いました。カラーネガの場合ですが、処理が事実上業界標準の方法になっているため、機械と薬品と用紙が違うメーカーでもまったく問題ないのです。
以上の点でも、コニカミノルタの「撤退の方針」には目を見張るものを感じてしまいました。
(続きは明日にでも…)

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